こんにちは。
ご覧いただきありがとうございます。
今回は業務制限付きで仕事復帰してから現在までのお話です。
▼産業医面談までのお話はこちら。
復職
制限付きの仕事
業務制限のため、できる仕事は電話受けをはじめとする事務仕事のみ 残業も禁止でした。
精神疾患のためか、この業務制限があることを知っているのは上司と一部の先輩だけで
私が事務作業しかしないことに対して陰口を言われることが時々ありました。
何でみんな私がうつ病だと知っているのに中途半端に隠すのかとイライラしました。
そんな環境の中で、他の人たちが忙しくしているのに 残業している人たちを差し置いて
自分は定時で上がるのが申し訳なくとてもストレスにも感じました。
ちなみに 週単位で行われる産業医と上司の面談時に、上司から私の勤務状況が伝えられます。
それを踏まえてその後の業務制限の幅が狭まったり、反対に広がったりしました。
少しずつ事務仕事以外もできるようになっていったある時、
体調不良等によって人員が不足し バタバタしたときがありました。
もし私が1人としてカウントされていればどうにか対応できたのに
私は0.5人でしかないためただの戦力外でした。
こんなこともあって制限を外してほしいと上司にかけ合いましたが、
そうした私の言動も産業医に報告され 業務制限がさらに広がってしまいました。
しかし、人手が足りなくてどうしようもなくなってしまったある日
私は制限を破って他の人と同じ業務を行いました。
すると、それ以降通常の業務を他の人と同じ程度振られるようになってしまい
自分の勝手な判断を後悔しました。
このことが産業医に報告されたのかどうかはわかりませんがお咎めなしでした。
また、仕事中も生活面でも 様々なところでの物忘れの激しさに困惑しました。
会社の行き方やシステムの使い方、何をしようとしていたかだけではなく
購入した商品を色々な場所に忘れて帰るなんてことも頻発しました。
婚約破棄
結婚時期延期等の話も出ましたが、どうにか説得して予定どおりすすめることとなり
引っ越しも完了しました。
しかし、復職して数週間しか経っていないなかで実家を離れ新生活を始めるには
気力も体力も、そして覚悟も十分ではありませんでした。
そして、顔合わせの2日前に恋人は家に帰って来なくなり
顔合わせ前日に婚約破棄されてしまう運びとなりました。
それからしばらく、それはそれは泣き暮れ、もう大丈夫と思っても突然涙が流れたり
恋人が帰ってこなかったあの日がフラッシュバックしてしまいました。
それから数ヶ月して、今度はまったく涙を流せなくなっていました。
それまではドラマでも同僚の異動でも、どんな小さなことでもワンワン泣いていたのに
一滴も涙が出なくなってしまったのです。
しかし、家族や友人の支えがあり婚約破棄によってうつ症状の悪化はそれほどなくすごせました。
▼婚約破棄について詳しくはこちら。
退職
婚約破棄の経験から、お客さんにまっすぐ向き合うことができなくなり退職を決意します。
退職後は人と少し話すだけで尋常ではないほどの汗が流れるようになり、
アルバイトや転職活動もうまくいかず、自分は人生の敗北者だと思う日々が続きました。
そんなある日 両親から資格取得を勧められました。
学生時代も勉強は嫌いではなかったのですが、今の状態で何かを学ぶ余裕も時間もないし
絶対私には無理無理と思っていました。
それでも、自分を敗北者だと思っているならどうにかして変わらないと、と思い至り
難易度の高くないものから少しずつ勉強を始めました。
はじめは 勉強に頭がついていくのに時間がかかり休み休みやってましたが、
資格試験に合格すると少し自分に対して自信がつきました。
今でもいろいろな資格の勉強を続けています。
転職
転職活動も色々ありましたが、なんとか転職先が決まり、働き始めました。
▼転職活動の話はこちら。
変化
転職先が決まった頃から「よく話さないでいたな」と思うほど話したいことが日々浮かび
家族との会話がぐっと増えていきました。
そしてウサギのぬいぐるみの力を借りなくても、行動をおこせるようになったのです。
また、楽しい・好ましいといった感情を把握できるようになり笑うことが増えました。
勤務開始
ただでさえ、家族以外の人と長時間関わるのが久しぶりだというのに
うつ病であることがバレないようにと考えすぎて、人と会話することに緊張していました。
毎日常に過剰なほど元気なふりをして過ごしていて、家に着いたらバタンキュー状態です。
うつ病のことがバレたのは、うつ病経験者の隣席の先輩だけですが
想定外のことに とある先輩からのいじめにしばらく悩まされることになります。
また、ときどき耐え難いほどの体調不良によって早退することもありましたが
理解してくれる先輩のおかげもあり大きな問題は起きていません。
ただ、業務量が増した時に 再度物忘れの症状がひどく出るようになりミスをして
自分はダメ人間だと落ち込むことはしばしばありました。
▼うつ病を隠して働き始め、優しい先輩に救われた話
結婚
旦那との出会い
旦那さんと出会ってからどんどん症状が安定していき、
恋する溌溂とした感情はうつ病の改善にとても良い効果があったと感じています。
誰とも話そうとせず、何を考えているのかわからなかった当時の私を信じられないほど
家族にも友人にもうるさいほどに話しかける時が来るなんて…我ながら驚きです。
それと、婚約破棄後から出なくなってしまった涙を取り戻せたのも旦那さんの温かさのおかげです。
新生活
実家では自室ですごすことが多くあれこれ考えてしまうことが多かったのですが
新居では旦那さんと一緒の時間が多くなり無駄なことを考える余地がなくなりました。
おかげさまで、今は薬を服用しなくても安定しています。
病院へは、旦那さんがうつ病や私の状況を知りたいと毎度付き添ってくれています。
実は、婚約破棄された彼がはるか数年前に1度だけ付き添ってくれた際
主治医に対して失礼な態度をとったことがあって それが軽いトラウマでした。
でも、旦那さんはいつも私が気づかない(普通だと思っている)言動についても
質問したり自分のことのように考えてくれていて感謝の気持ちでいっぱいです。
最近では妊活でも辛いことがありましたが、旦那さんと一緒に乗り越えることができたので
ここでもうつ症状の悪化等は見られませんでした。
様々な面で、旦那さんとの結婚はかなり良い出来事だったように感じます。
おわりに
どうして私ばっかり…自分は疫病神だ…と思うことはこれまでの人生に幾度もありました。
辛い経験も多く生きているだけで苦しい時期もありました。
でも、私を支えてくれる人もたくさんいて だから今こうして振り返ることができたり
幸せを感じることもできています。
きっといつかは…とかいう慰めの言葉は正直嫌いです。
だって、これからどうなるかは誰にもわからないですもの。
周りになにか言われたからって焦らなくて良いし、べつに頑張る必要もないですよ。
自分を悪者にばかりしないで しっかり時間をかけて自分と向き合うことができれば、
それまで予想していたのとは違う未来が来るもんだと感じます。
お読みいただきありがとうございました。